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Project Challenge

Vol.1
新設ラインの立ち上げプロジェクト プロジェクトチャレンジ

生産ラインの新設で製品の完成に貢献

-若手社員中心となって新規ラインの立ち上げに挑戦-

プロジェクト概要

材料メーカーの競争力の起点となるのが生産設備、いわゆる“ライン”。需要拡大に対応するため、あるいは新規製品を製造するため、工場では新規のラインを立ち上げるタイミングが周期的に訪れる。

東洋鋼鈑では、この新規ライン建設プロジェクトの中心に若手社員たちの存在がある。

工場内の生産設備の様子

プロジェクトメンバー

エンジニアリング部 計装グループ計装第2チーム T.S.さんの写真

T.S.

エンジニアリング部
計装グループ計装第2チーム

エンジニアリング部 機械グループ A.M.さんの写真

A.M.

エンジニアリング部機械グループ

学生時代の学びを生かし、
生産設備の新設や改造を担当

なぜ東洋鋼鈑に入社しようと思ったのですか?

T.S. 国内一社一工場で大きな異動もなく、地に足をつけて技術向上に取り組めるところに一番の魅力を感じました。また、OB訪問をさせていただいた際、若手のうちからプロジェクトの責任者として業務経験を積むことができるとお聞きし、その点にも惹かれました。裁量が大きく、やりがいを持ってキャリアアップが見込めると思ったのが入社の決め手でした。

A.M. 同じ高等専門学校の卒業生が毎年コンスタントに入社しており、周囲からの評判が良かったので安心感がありました。高等専門学校卒でも活躍の場がありそうだと思い、入社を志望しました。

エンジニアリング部の2名が向かい合ってインタビューを受けている様子

現在の仕事内容を教えてください

T.S. 入社直後からエンジニアリング部計装グループに所属しています。主な業務は、下松事業所における生産ラインに計装設備(測定器)を導入するための企画・開発・設計、設置工事や試運転などです。また、現在は下松事業所に限らず、国外の関係会社に計装設備を導入するプロジェクトも推進しています。

A.M. 私も入社直後から現在の部署に所属し、生産ライン設備の新設や改造などを担当しています。具体的には、設備の機械部分の設計(設備のレイアウトや仕様検討、図面の作成)、手配(購入品、製作品及び工事の発注)、工事推進管理(関係各所への連絡・調整、工程管理)などが主な業務内容です。

入社3年目にして、
スリッターライン新設の責任者に!

お2人が最初に手がけた、スリッターラインの立ち上げについて教えてください

笑顔でインタビューに答えるエンジニアリング部 計装グループ計装第2チーム T.S.さん

A.M. 鋼板などのコイル状のシートを任意の幅に切断し、再度フープ状に巻き取ることを「スリット加工」と言い、それを行うラインを「スリッターライン」と言います。当社でのスリッターラインの立ち上げは約15年ぶりで、私と同期のT.S.さんは9つ目となるスリッターライン、通称「9スリッターライン」の立ち上げを任されました。これが入社して初めての建設案件でした。

T.S. 既存のスリッターラインの中で最新の「8スリッターライン」と同じ仕様のラインを新たに建設するというのが大きな使命でした。当時はまだ入社3年目でしたが、計装設備の責任者としてスケジュール管理、装置の設計、工事管理、試運転調整などを担当しました。

A.M. 私は、設備全体のレイアウトを検討し、必要な設備や工事の手配、工程管理などを任されました。入社3年目でこのような大きな仕事の責任者になるとは思っていなかったので、正直言って驚きましたね(笑)。

笑顔でインタビューに答えるエンジニアリング部 計装グループ計装第2チーム T.S.さん

初めてのライン立ち上げではどのような苦労がありましたか?

T.S. とにかく分からないことだらけだったので、勉強の毎日でした。まずは、「8スリッターライン」はそもそもどんな設備なのかを学ぶところからのスタートでした。

A.M. 「8スリッターライン」と基本的には同じ仕様が求められていましたが、やはり改良が必要な部分もありました。製造側の意見を反映し、より使いやすく安全性の高い仕様にするために機能を追加しなければならず、本当に手探りで一歩一歩進めていったという感じです。

T.S. ラインには入側設備、中央設備などいくつかのセクションがあり、それぞれの装置の設計や発注を同時並行で進めていくのも非常に大変でした。

A.M. 困った時には、とにかく上司に相談するようにしていましたね。

T.S. 当時の上司もちょうど10年ほど前にラインの立ち上げを経験していたので、いろいろアドバイスをもらえて助かりました。最終的に、完成した真新しいラインを見たときの達成感や喜びは今でも忘れられません。

前例のないチャレンジとなった
新めっきの生産ラインの立ち上げ

東洋鋼鈑の新製品である新めっき製品の生産ライン立ち上げまでの道のりも教えてください

A.M. 新めっきラインについては、これまでに前例のないまったく新しい仕様になるので、まさに0から1の取り組みでした。設備の構成を最初から考える必要があったので、技術や製造、品質といった他部署のメンバーと何度も打合せを行って仕様を詰めていきました。実際にそのラインでものづくりをするメンバーの要求を満たそうと奮闘したことにより、ものづくりの本質的な部分を経験できたと感じています。

T.S. 新めっきラインの立ち上げは全社をあげてのプロジェクトだったので、メンバー全員が先頭に立って取り組みました。製品に対してお客さまからどのような要望が出てくるかも分からない状態だったので、よりスペックの高い装置を入れようと調査にも力が入りましたね。

A.M. 新めっき製品の開発メンバーの熱い思いを受け止めていたからこそ、私たちもそれに応えたいと必死でした。前例のない型破りな手法で作る製品なので、それに耐えうる設備が当然必要で、間違いなくこれまでで一番大変な仕事でしたね。

T.S. お客さまが要望する厳しい条件を満たすには、前工程のラインの機能改善が必須でした。新たに検査設備を追加したり装置の測定精度を上げたりと、前工程のラインにも改良を加えました。我々エンジニアリング部がそのミッションを達成したからこそ、現在、新めっき製品の安定的な製造が可能となっています。

A.M. その後も、この新めっき製品関連の新たなライン新設といったミッションがあり大変な道のりが続いていますが、これもうれしい悲鳴ですね(笑)。

新めっき製品の生産ライン

新めっき製品の量産化を実現してみて、どんなことを感じましたか?

笑顔でインタビューに答えるエンジニアリング部 機械グループ A.M.さん

A.M. 会社の利益に直結するプロジェクトだっただけにプレッシャーはありましたが、上司の手厚いサポートもあり、問題なくプロジェクトを推進することができてホッとしています。この経験が現在の業務を進めていく上で、大きな自信につながっていると感じます。

T.S. さまざまな部署とコミュニケーションを取りながら、関わる全員で一体感を得ながら仕事を全うすることができました。このプロジェクトのおかげで、より一層自分の仕事に誇りを持てるようになりました。

A.M. 若手のうちから活躍できる職場だということも、あらためて実感しましたね。ラインの立ち上げ以前も、入社1年目から発注業務に携わらせてもらっていますし。

T.S. 裁量の範囲が広いんですよね。「任せるからやってみて」「分かりました!」とやり始めて、あとから振り返ってみたら「すごいことやってたんだ…!」と気付くというか(笑)。

A.M. 先輩たちも同じようにやっていたので、その背中を見ながら自然と成長できる環境にあるんだなと思います。

T.S. また、東洋鋼鈑という会社は、研究、技術、製造といった各部門の距離が近いのだと再確認しました。形式張らずに部門を越えて気軽に相談し合える雰囲気は、まさに当社の良さだと思います。若手同士のコミュニケーションも活発ですし、若手のアイデアを受け止めてくれる上司がいるありがたさも身にしみて感じました。

笑顔でインタビューに答えるエンジニアリング部 機械グループ A.M.さん

自分が手掛けたラインが動く、
その瞬間の喜びを後輩にも!

どんな時に仕事のやりがいを感じるか、あるいは感じたか教えてください!

工場内でヘルメットを被り、こちらに視線を向けているお二人の姿

A.M. やはり、初めて自分が中心となって立ち上げた「9スリッターライン」が完成したときの達成感は格別でしたね。設備そのものの完成形を目の当たりにした感動、さらには、そのラインを通して製品が出来上がっていく過程を見る感動を味わいました。

T.S. 確かに、「9スリッターライン」は初めて立ち上げたラインだったので、とても印象に残っています。経験がない中でトライして、最後まで関わらせてもらったので思い入れがありますね。自分自身の工夫がいたるところにちりばめられたラインが、今度はコピーされる対象になる――。そのことに強い達成感を覚えますし、それが現在のやりがいにもつながっていると思います。

A.M. ラインを完成させる喜びはもちろん、自分がデザインした設備が社内レビューで認められたときも、「やった!」という達成感を味わえます。

T.S. 既存のラインの改造においても、自分の思想を反映して具現化できるのは楽しいですね。現場からあがってくるさまざまな要望に応えるべく、自分なりに練ったアイデアが採用されるとうれしくなります。また、計装設備設計においては、ラインを操作するオペレーターの利便性や安全性に貢献できるのもやりがいですね。従来、人間が担っていた高い熟練度が求められる業務や、危険を伴う作業を自動化することで、安全で安定した生産活動の継続に寄与できます。装置が設計通りに製作・運用され、オペレーターから感謝の言葉を掛けてもらったり、生産効率の上昇を数字で確認できたりすると、苦労して頑張ったかいがあったと思います。

工場内でヘルメットを被り、こちらに視線を向けているお二人の姿

今後のビジョンを教えてください

T.S. これまで新規ラインの立ち上げのほか、海外への計装設備導入など多様な経験をさせてもらっているので、今後はアウトプットも重視していきたいと考えています。これまで得た知識や経験を後輩たちに共有しながらチームをマネジメントし、自身も新たな設備の導入やIoTといった新技術の活用に取り組み、計装技術者として成長したいですね。10年後、プレイングマネージャーとして活躍することを目標に、より一層視野を広げ、国内外を問わず積極的に新しいプロジェクトに関わって知見を深めていきたいです。

A.M. 当面はさまざまな業務を経験し、工場内の設備を熟知したいです。その上で、会社の利益になるプロジェクトを自ら提案できる人材になりたいと考えています。今後は後輩を育てたりチームをまとめたりする立場になってくると思うので、自分のこれまでの経験を生かし、メンバーが困ることのないよう着実で効率の良い仕事の進め方を模索していきたいです。

最後に、就職活動中の学生の皆さんへのメッセージをお願いします!

A.M. 若手のうちから活躍のチャンスを与えてもらえますし、自分がやりたいと思ったことを認めてくれる風土がある会社です。自分の意見も気兼ねなく言えるのが東洋鋼鈑の良いところだと思います。自分の成長を実感できる職場だと思うので、興味を持っていただけたらうれしいです。

T.S. 先にも触れましたが、自分の思想を込めた設備の設計も東洋鋼鈑なら可能です。仕様を満たす範囲内であれば、自分のこだわりを形にすることができます。だからこそ、若手もベテランもみんな目を輝かせて仕事をしています。皆さんにもこの仕事の面白さを、ぜひ味わってもらいたいです!

エンジニアリング部5名で腕を組み映っている
プロジェクトチャレンジ一覧