東洋鋼鈑の健康経営®

東洋鋼鈑は、社員一人ひとりが心身ともに健康で、お互いを理解しあえる、明るく快適な職場づくりを目的として、2022年4月1日に「健康経営宣言」を改定いたしました。

健康経営

健康経営宣言

東洋鋼鈑は、企業理念を実現し社会に貢献する為には、「社員一人ひとりが心身ともに健康である」ことが大切と考え、
社員は自らの健康増進につとめ、会社は社員の健康管理をサポートし、健康経営を推進することを宣言します。

健康経営方針

  1. コミュニケーションの充実を図り、社員の心と体のケアにつとめます。
  2. 互いの人間性、多様性を尊重し、快適で働きやすい職場環境を整えます。
  3. 社員の健康増進、生活習慣の改善への挑戦を積極的に支援します。

東洋鋼鈑株式会社
代表取締役社長
甲斐 政浩

「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

従業員に対する健康経営の浸透

当社は昨年に引き続き、全従業員に対し健康経営についてどの程度浸透しているかを把握するためにアンケート調査を実施しました。(回答率:2023年度 82.5%/2024年度 71.5%)

アンケート調査結果

2023年

日常生活のなかで「健康経営」という言葉を見たり聞いたりしたことがありますか
「健康経営」という考え方を知っていますか

2024年

2024:日常生活のなかで「健康経営」という言葉を見たり聞いたりしたことがありますか
2024:「健康経営」という考え方を知っていますか

10・20代においては依然過半数に達していない!

アンケート結果から、「健康経営」という言葉、考え方については、昨年よりすべての年代で浸透度が上昇しました。ただ10代・20代においては、過半数に満たない結果でした。今後も引き続き教育、社内報、メール配信等で周知を図っていきます。
また、当社において「健康経営で解決したい経営上の課題」「期待する効果」「具体的な取り組み」これら3つのつながりを一連の流れとして把握できるよう、戦略マップにまとめました。

東洋鋼鈑健康経営戦略マップ

東洋鋼鈑健康経営戦略マップ

基本的に「健康投資」と「健康投資施策の取組み状況に関する指標」は1対1で対応するが、
中には複数の「健康投資施策の取組み状況に関する指標」に対する「健康投資」も存在するため、そのような「健康投資」を「様々な効果に関する健康投資」とする。

健康経営組織体制

当社は、健康管理推進会議にて健康経営方針、健康経営推進事業の計画・目標を設定、それを健康づくり委員会で報告し、運営会議にて重要な方針および計画の承認を得て社員の健康管理・増進事業を取り組んでいます。

健康経営組織体制

健康経営の取り組みについて

当社は社員一人ひとりが心身ともに健康であることが大切であるという考えのもと、この状態を維持・増進することを目的として、健康管理センターと東洋鋼鈑健康保険組合と連携し、生活習慣病対策として健康管理・増進事業を企画、実施しています。また産業医・保健師・看護師各専門スタッフによる健康指導、休職者への両立支援、メンタルヘルス・ケアなど各面談についても積極的に取り組んでいます。

目的実施項目2019年度2020年度2021年度2022年度2023年度
健康度アップ定期健康診断受診率(%)100100100100100
要治療・要精密検査受診率(%)76.078.684.393.098.8
有所見率(%)56.159.857.258.059.2
特定保健指導実施率(初回面談実施率)(%)86.875.075.275.979.4
適正体重維持率(%)68.569.167.667.767.5
非喫煙率(%)70.170.971.072.172.3
運動習慣者比率(%)27.330.726.528.631.0
睡眠不足による休養不十分な方の割合(%)38.228.935.135.336.5
ストレスチェック受検率(%)92.993.894.299.599.4
高ストレス者率(%)11.610.311.611.910.8
法定労働時間外45時間超発生率(人/100人当たり)2.702.591.561.58
平均勤続年数(年)15.615.715.515.615.6
総合健康リスク91.588.089.091.090.0
エンゲージメント52.452.3
心理的安全性53.754.0
プレゼンティーズム82.381.9
アブセンティーズム(%)1.52.0
ウエルビーイングスコア52.352.2

注)エンゲージメント、プレゼンティーズムについては、(株)保健同人社フロンティアが提供する「HoPEサーベイ」を使って測定しています。(ストレスチェック含む)
アブセンティーズムについては、長期欠勤・休職した人の合計人数 ÷ 全従業員数。

総合健康リスク:職場環境が社員の健康にどの程度影響があるのかを示したもの。

エンゲージメント:組織への愛着、向上心、役割遂行のこと。

心理的安全性:組織の中で自分の考えや気持ちを誰に対してでも発言できる状態のこと。

プレゼンティーズム:健康の問題を抱えつつも仕事(業務)を行っている状態のこと。

アブセンティーズム:仕事を休業している状態のこと。

ウエルビーイングスコア:幸福で肉体的、精神的、社会的すべてにおいて満たされた状態のこと。

健康課題の改善取り組み目標・成果指標

当社は、東洋製罐グループ共通指標である「適正体重維持率の向上」と「非喫煙率の向上」について、3ヶ年計画のもと目標達成のため積極的に取り組んできました。
適正体重維持率については、70%以上という目標達成に向け、まずは社員に健康意識・改善の動機付けを目的として、血管年齢測定、ベジチェック測定キャンペーンなど各イベントを実施してきましたが、目標達成には至っていませんが、年々、参加率も上昇しており従業員への健康意識が高まっていると考えます。事業所内の受動喫煙対策として、事業所建屋内全面禁煙、喫煙場所の見直し、撤廃なども実施し、喫煙時間も就業前、昼休憩、終業後のみと制限し毎年5月31日は世界禁煙デーとして事業所構内終日禁煙も実施しています。
また今年度より女性特有の健康課題への対策として、全従業員対象に産業医による健康セミナーを実施いたしました。また今後、骨密度測定も実施する予定です。

2023年度健康イベント満足度アンケート結果(満足度 96%)

2023年度ベジチェック測定満足度アンケート結果

健康イベント参加人数

健康イベント参加人数

健康増進事業の個別施策に対する投資額

2021年度2022年度2023年度
血管年齢測定(円)156,200
ベジチェック測定(円)114,400129,000
ウォーキング大会(円)27,030138,611251,015
健康セミナー実施(円)200,000

健康指導・生活習慣病対策の推進

当社は、重要点課題として定期健康診断受診後の「要治療・要精密検査」対象者について医療機関への受診率100%を目標に積極的に受診勧奨をしています。これは「要治療・要精密検査」対象者が医療機関へ受診せず放置することで疾病の重症化を防ぐことを目的としています。近年、積極的な受診勧奨の成果もあり以前と比べて医療機関へ受診する社員が多くなってきていますが、100%達成はできていません。引き続き粘り強く受診勧奨をしていきます。

「要検査・要精密検査受診率」の経年状況

「要検査・要精密検査受診率」の経年状況

海外勤務者への健康管理対応

当社ではグローバル展開に伴う海外勤務者に対し、近年、健康管理を強化しています。赴任前には、海外赴任前健康診断、産業医面談、海外予防接種を、帰国後は帰国後健康診断の実施、赴任中は、健康診断結果から早急な治療、検査が必要な勤務者に対し、産業医・看護師によるWEB・電話面談を実施し受診勧奨、健康状態の把握をしています。また、国内同様にストレスチェックの実施にて勤務者の心身の健康状態を把握し、高ストレス者には、産業医との面談も実施しています。

社内ウォーキング大会の実施

東洋鋼鈑健康保険組合では、本社地区、下松地区においてWithコロナでの運動イベントとして始まった「オンラインウォーキング大会」を実施しています。これは、被保険者やその家族が個別に散歩コース等を歩き、歩数の結果をメールで報告するものです。大変好評で、2023年度は3回実施で計149名の参加がありました。
また、2023年度は集合形式のウォーキング大会も再開し、3回実施、98名の参加がありました。気軽に参加可能な運動イベントとして、今後も継続します。2024年度は、集合形式も交えて、計5回の開催を予定しています。

社内ウォーキング大会の実施
社内ウォーキング大会の実施:アプリ
社内ウォーキング大会の実施
社内ウォーキング大会の実施:アプリ
社内ウォーキング大会の実施
社内ウォーキング大会の実施:アプリ

メンタルヘルス・ケアの推進

当社では、メンタルヘルスの不調の方に対し、職場の上長と連携し重症化する前に健康相談として産業医・保健師との面談を実施しています。また毎年、新入社員対象に新入社員教育期間中に1回、管理職対象に就任時教育として年2回、保健師によるメンタルヘルス教育を実施しています。
2022年度よりストレスチェック回答方法を東洋製罐グループ共通の運用システムに変更したことで、グループ内での比較や今まで以上に詳細な集団分析結果抽出も可能となり、職場環境改善、メンタル不調者の早期発見に役立てています。

健康経営に向けた労働時間管理

当社では、労働時間を適正に管理して長時間労働を抑制するために、労働時間管理システムを導入して始終業時間の管理を日々行っています。また月の途中での時間外集計と周知を通じて、長時間労働の抑制を図っています。時間外労働時間が一定基準を超えた従業員に対しては、産業医との面談を実施し、対象職場では時間外労働抑制について対策を講じています。

また、労働生産性向上の意識を高めるために、毎週水曜日を「ノー残業デー」とし、更に夏期での有給休暇取得推奨等を行い、休暇が取得しやすい環境づくり、ワークライフバランスの推進を行っています。人事制度面では、時間単位の有給休暇、フレックスタイム制度も導入しており、柔軟でメリハリのある働き方ができる環境づくりを進めています。

東洋鋼鈑の時間外労働

2021年度2022年度2023年度
平均時間外労働(時間)     191814

東洋鋼鈑の有給休暇取得実績

2021年度2022年度2023年度
1年間あたりの平均取得日数(日)12.617.316.6

補助を行っている検診項目(2023年度実績)

実施母体項目名称個人/集団対象者受診方法受診制限
東洋鋼鈑抗原検査・PCR検査個人東洋鋼鈑G従業員社内健康管理センターで実施なし
東洋鋼鈑健康保険組合生活習慣病予防健診(胃がん、大腸がん検診含む)集団被保険者社内健康管理センターで実施1回/年
胃カメラ検査個人被保険者医療機関1回/年
人間ドック個人被保険者医療機関1回/年
脳ドック個人被保険者医療機関1回/年
総合ドック(人間ドック+脳ドック)個人被保険者医療機関1回/年
婦人科検診集団、個人被保険者集団検診、各自医療機関を受診1回/年
インフルエンザ予防接種集団、個人被保険者集団、各自医療機関を受診1回/年
歯科検診個人被保険者医療機関1回/年
3か月禁煙チャレンジ個人被保険者個人で実施、各自医療機関を受診1回/年

労働安全衛生・リスクマネジメント

当社では労働安全衛生マネジメントシステム(OHSMS)を導入しリスクアセスメントを実施しています。OHSMSのもと、労使で構成する「安全衛生委員会」や「安全防災環境会議」を開催し、従業員の健康管理や労働災害の防止等について総合的に取り組んでいます。

近年の労働災害状況

2019年度2020年度2021年度2022年度2023年度
休業(件数)00100
度数率(%)000.4100
強度率(%)000.0800

健康経営の取り組みに対する評価

2024年3月、東洋鋼鈑は経済産業省と日本健康会議が共同で実施する健康経営優良法人認定制度において、「健康経営優良法人2024(大規模法人部門)に認定されました。健康経営優良法人としての認定は、2019年から5年連続となります。今後は「健康経営優良法人(大規模法人部門)ホワイト500」認定を目指します。