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ニッケルは、高温で酸化されにくく、アルカリや薬品に対して優れた耐食性を有する金属です。 東洋鋼鈑は、長年培った独自の表面処理技術と圧延技術の融合により、これらのニッケルの特性を最大限に活かした機能性の高いニッケルめっき鋼板(ニッケルトップ)を、お客様のニーズに合った形でご提供します。

ニッケルめっき鋼板(ニッケルトップ)
技術力

技術力

独自の表面処理技術を活かして、表裏面での差厚めっきを含む様々なめっきをお客様の要求特性に応じた形で提供しています。また、複数種類のロールによる、様々な表面仕上げが可能です。

優れた加工性

優れた加工性

熱拡散処理を施した製品については、めっき密着性と耐食性が向上し、様々な加工に対応した製品がご提供可能です。

品質

品質

優れた圧延技術と徹底した品質管理により、安定した機能・品質を維持しています。

熱拡散処理ニッケルトップ

熱拡散処理ニッケルトップ

熱拡散処理(半光沢・無光沢)

  • 耐熱性、耐食性に優れます。
  • 熱拡散処理によりめっきの密着性を高めることで、めっき層の加工追従性が向上し、プレス時の割れなどによる錆発生が軽減できます。
  • 熱、及び排ガスに対する耐食性が向上します。

拡散処理無しニッケルトップ

拡散処理無しニッケルトップ

ニッケルめっきのまま

  • 耐熱性、耐食性に優れます。
  • 接触抵抗が低く、経時後も安定しています。

用途

  • 乾電池
  • ニッケル水素電池
  • 自動車部品
  • 孔あき芯体材
  • 電気・電子部品
  • ステッピングモーター部品
  • 文具

ニッケルは高温で酸化されにくく、アルカリや薬品に対して腐食しない「耐食性」にも優れています。東洋鋼鈑のニッケルトップは、長年培った独自の表面処理技術と圧延技術を融合させ、素材の特性を最大限に生かしためっき鋼板です。

地球にやさしいハイブリッド車や電気自動車に、ニッケルトップはその優れた性能から、ニッケル水素電池の重要パーツやLiイオン電池に採用頂いております。
電池から自動車部品まで地球にやさしい未来型素材ニッケルトップが皆様のお役に立ちます。

ここにも!

電池(ニッケルトップ)

電池は時計やおもちゃ、リモコンを動かすために当たり前の存在ですが、今では環境にやさしい電気自動車にも搭載されています。東洋鋼鈑は、技術の力で地球環境を守るお手伝いを続けます。

車 イラスト
アルカリ電池
アルカリ電池

様々な電池、製品設計に合わせたニッケルめっきをご提案します。

リチウムイオン電池
リチウムイオン電池
ステッピングモーター
ステッピングモーター(電気・電子部品)

加工後の高温熱処理にも対応しています。

燃料パイプ
燃料パイプ(車輌関係)

劣化、ガソリン、熱、排ガス等への耐性に優れます。

バイクマフラー
マフラー(車輌関係)
孔あき芯体材
孔あき芯体材(車輌関係)

独自で開発したロータリープレス方式で加工する孔あき芯体材は、主にハイブリッド車用の電池部品として使用されています。

特性

被膜構成

熱拡散処理ニッケルトップは、熱拡散処理により、Fe-Ni拡散層が得られます。

熱拡散処理ニッケルトップ

熱拡散処理ニッケルトップ
GDS法によるNi、Fe深さ方向分布測定例
GDS法によるNi、Fe深さ方向分布測定例

拡散処理無しニッケルトップ

ニッケルめっきのまま
GDS法によるNi、Fe深さ方向分布測定例:拡散処理無しニッケルトップ
GDS法によるNi、Fe深さ方向分布測定例

電気接触抵抗

抵抗値(mΩ)初期経時
拡散処理無し2.57.3
熱拡散処理2.98.9

経時:60℃×95%RH×2週間

エリクセン張り出し部の耐食性比較

熱拡散処理ニッケルトップは、めっき層の加工追従性が高いため割れにくく、錆の発生を防ぎます。

種類/試験項目

  • 硫酸銅(5%)溶液
  • 浸漬 液温35℃
  • 10秒浸漬
  • エリクセン張出7mm

板厚 0.25mm、めっき厚3μm

熱拡散処理ニッケルトップ
熱拡散処理ニッケルトップ
ニッケルめっきのまま
ニッケルめっきのまま

印加電圧と引っ張り剪断強度

溶接条件が広いため、細かな設定が不要です。

印加電圧と引っ張り剪断強度

一般的なニッケルめっきと熱拡散処理を施したニッケルめっきとの比較

熱拡散処理ニッケルトップ

熱拡散処理ニッケルトップ 0%
0%
熱拡散処理ニッケルトップ 10%
10%
熱拡散処理ニッケルトップ 20%
20%
熱拡散処理ニッケルトップ 25%
25%

ニッケルめっきのまま

ニッケルめっきのまま 0%
0%
ニッケルめっきのまま 10%
10%
ニッケルめっきのまま 20%
20%
ニッケルめっきのまま 25%
25%

めっき厚 3μm JIS Z 2371 5%食塩水35℃ 2時間 引張試験による歪付加(JIS 5号試験片)

製造可能サイズ

製造可能範囲

ニッケルめっき鋼板(ニッケルトップ):製造可能範囲

めっき厚による分類

標準的なめっき厚は以下の表の通りです。各板厚との組み合わせは御相談下さい。

  • 「等厚めっき」は両面のめっきの付着量が同一のものを示し、「差厚めっき」は両面のめっきの付着量が異なるものを示します。
  • 基本のNi厚単位は0.5μmきざみです。ご相談ください。
等厚めっき(表面/裏面)
めっき層厚み(μm)Ni付着量(g/m²)
0.25/0.252.23/2.23
0.5/0.54.45/4.45
1.0/1.08.9/8.9
2.0/2.017.8/17.8
3.0/3.026.7/26.7
4.0/4.035.6/35.6
5.0/5.044.5/44.5
6.0/6.053.4/53.4
10.0/10.089.0/89.0

差厚めっき及び、0.5µm刻み以下につきましては、別途ご相談ください。

規格品

母材コイルの調質区分

幅広い鋼種選択が可能なうえ、様々なニーズに応じた規格特性の管理が可能です。

(相当するJIS規格 G-3141相当の厚材)

種類調質区分当社種類等厚めっき(表面/裏面)
調質記号HVHR30T
SPCCS(標準調質)SB116以下60以下
SA
SD
SE
4(1/4 硬質)SU4116~15160~70
SU5
2(1/2 硬質)2135~17966~76
2C
11164以上73以上
SPCDSSD116以下60以下

化学成分

(WT%)

種類CMnPSFe
SPCC0.15以下1.00以下0.100以下0.035以下Bal
SPCD0.10以下0.50以下0.040以下0.035以下Bal
SPCE0.08以下0.45以下0.030以下0.030以下Bal

表面仕上げ

入念に研磨されたロールと均一なダル仕上げされたロールにより、様々なニーズに応じた綺麗な外観が得られます。

表面仕上げ記号摘要
タイル仕上げD機械的に表面を荒くしたロールでつやを消し仕上げをしたもの
ブライト仕上げB平らでなめらかに仕上げたロールで平滑仕上げをしたもの

製品に関するお問い合わせ

薄板営業部 薄板グループ

電話:03-4531-6862