ハイペットは、安全で環境にもやさしく飲料缶にも使われる素材です。
ハイペットは当社が独自に開発したフィルムラミネート鋼板です。代表的な用途は「タルク缶」用で、この素材を製缶することによって塗装工程や洗浄工程を省略でき、CO2排出の大幅削減や排水ゼロの「環境にやさしい」缶を実現しました。食缶や18リットル缶にも適用が期待されます。
「タルク缶」(TULC缶)はToyo ULtimate Canの略で「究極の缶」の意味です。東洋製罐(株)が開発。
樹脂ラミネート鋼板(ポリエステル樹脂被覆鋼板)とは
樹脂ラミネート鋼板(ポリエステル樹脂被覆鋼板)とは?
ポリエステル樹脂をラミネート(熱圧着)した表面処理鋼板(ハイペット、Hi-Pet)です。
環境に優しい
塗装工程が省略でき、CO2削減に寄与します。
優れたバリヤー性
バリヤー性に優れ、鉄の腐食抑制および内容物の保護に効果的です。
優れた加工性
加工での潤滑を補助し、優れた加工性を有します。
製品紹介
ハイペット
- フィルム面に美麗な塗装印刷を行うことができます。
- ラミネート原板は鋼板(TFS、ぶりき)ばかりではなくアルミ板も可能です。
- 食品衛生法に適合しています。
用途
業界のスタンダードから最先端まで、くらしの中、世界中いたるところでお役に立っています。
- 飲料缶(TULC、aTULC)
- 缶蓋
- 金属製キャップ
- 缶詰(2ピース缶)
- 18リットル缶
- 菓子缶
- スプレー缶
- 文具、事務用品
関連サイト
たとえば!
飲料缶(ハイペット)
夏の強い日差しの中、手にしたキンキンに冷えた缶ジュース。休憩時間に一息つくための缶コーヒー。
あなたに寄りそうその缶の底が白かったなら、それは東洋鋼鈑の環境にやさしい素材が使われています。
製造工程
「ハイペット」では、フィルムと鋼板の強い密着性を実現するため、シビアに管理された製造工程が求められます。
当社ではハイレベルのクリーンルーム環境下、最新の品質保証計器により常に安定した品質を実現しています。
特性
- 各種の絞り缶胴材、エアゾール目金・底材、キャップ類、18リットル缶天地材などに使用できます。
- 加熱されたTFSまたはぶりきにポリエステルフィルムをラミネートします。
- ラミネートされたポリエステル層は、二軸配向層と無配向層で構成されます。
- 片面または両面のラミネートが可能です。
- また、白色のポリエステルフィルムのラミネートも可能です。
- 塗装あるいは印刷工程等でラミネート鋼板を加熱する場合はご相談ください。
特性比較 | ラミネート鋼板 ハイペット | 参考例 | ||
---|---|---|---|---|
ポリプロピレン ラミネート鋼板 | ポリエチレン ラミネート鋼板 | |||
被覆樹脂の融点(耐熱性) | 250~260°c | 150~170°c | 100~130°c | |
耐薬品性 | 酸 | ○ | ○ | ○ |
アルカリ | × | ○ | ○ | |
有機溶液 | ○ | ○ | ○ | |
内容物(飲料、塗料等)との反応 | なし | 吸着あり | 吸着あり |
製造可能サイズ
フィルムと原板の各仕様(板厚、板幅、調質度等)の組み合わせによって製造可能サイズが異なりますので、都度ご相談ください。
項目 | 仕様 | ||
---|---|---|---|
原板 | 種類 | ぶりき、TFS、アルミ | |
フィルム | 膜厚 | 透明フィルム | 12~40μm |
白色フィルム | 13~30μm | ||
ラミネート | ラミネート面 | 片面、両面 |
コイル
項目/原板の種類 | 原板板厚(mm) | 製品板幅(mm) |
---|---|---|
ぶりき | 0.15~0.60 | MAX:1,050 |
TFS | 0.15~0.38 | MAX:1,200 |
0.38~0.60 | MAX:900 |
詳細はお問合せください
シート
項目/原板の種類 | 原板板厚(mm) | 製品板幅(mm) | 製品板幅(mm) |
---|---|---|---|
ぶりき | 0.155~0.420 | 450~900 | 555~1,105 |
TFS | 0.155~0.380 | 450~1,000 | |
0.380~0.420 | 450~900 |
製品に関するお問い合わせ
缶材営業部 缶材グループ
電話:03-4531-6860